末長 一範KAZUNORI SUENAGA
#96 K-tunes Racing
TOTAL POINTS : 147.5
RACE
REPORT
末長 一範KAZUNORI SUENAGA
#96 K-tunes Racing
TOTAL POINTS : 147.5
勝又 隆二RYUJI KATSUMATA
#7 KIプロモート
TOTAL POINTS : 134
渡邊 久和HISAKAZU WATANABE
#16 TOMEI SPORTS
TOTAL POINTS : 129
八木 常治TSUNEHARU YAGI
#88 TOMEI SPORTS
TOTAL POINTS : 90
速さでライバルを一蹴した末長一範が第7戦と第8戦を連勝。ポール&ファステストも奪うフルマークで逆転チャンピオンを獲得
晴天に恵まれた12月11日(土)~12日(日)、富士スピードウェイでは2021 インタープロトシリーズ POWERED BY KeePer第4大会が開催され、ジェントルマンレースのIPジェントルマンクラスは、#96 末長一範(岡山トヨペット K-tunes)が第7戦と第8戦戦を連勝。公式予選でも2レースともにポールポジションを奪い、さらに2レースを通じてのファステストラップもマークし、フルマークの67.5ポイントを荒稼ぎ。ランキング3位からの大逆転でシリーズチャンピオンに輝いている。
▶予選
12月も中旬となり一層寒さは厳しくなったが、ジェントルマンレースの公式予選は午前8時35分から。ドライコンコンディションではあったものの路面温度は低く、タイヤをいかにうまく温めるかが問われるセッションとなった。IPジェントルマンクラスは今回も4台がエントリーし、静かなバトルが開始された。
セッション序盤から末長がタイムバトルをリード。ライバルたちも何とかこれに食らいつこうとするが、末長はエキスパートクラスにも食い込む速さを見せ1分47秒823をマーク。クラス2位に1.7秒もの大差をつけてクラスポール/総合7位を獲得。セカンドタイムでグリッドが争われる第8戦も大差でポールを獲得、2レース分のポールポジションポイント、6ポイントを早々に獲得し、ランキング3位からの逆転チャンピオンに狙いを定めていた。
▶第7戦決勝
第7戦の決勝レースは午後2時01分にスタートが切られた。ローリングスタートから好ダッシュを見せたのはクラスポールの末長で、その後方から#7 勝又隆二(J-Gear KIプロモート)が続く。前大会では3台による接近戦のバトルが繰り広げられたジェントルマンクラスだが、今回は末長が一歩も二歩もリードしている格好だ。
レースが中盤になっても末長の優位は盤石。クラス2位との間にはエキスパートクラスのIP車両やSUPRAクラスのトップを挟み、完全な独走態勢となる。もっとも、彼自身はエキスパートクラスの猛者を相手に孤軍奮闘していたから、独走状態という表現は相応しくないかもしれないが、最後の最後までペースを落とすことなく力走を続け、クラストップ/総合6位でチェッカー。逆転タイトルに大きく近づく30ポイントをゲットすることになった。
その末長の後方では勝又と#16 渡邊久和(ララパルーザ)の2位争いがヒートアップ。レース中盤には渡邊に先行を許した勝又だったが、ラスト2周で再び抜き返すと0.4秒差で逃げ切りに成功、2位でチェッカーを受け、タイトル争いも最終戦までもつれ込むこととなった。
Driver’s Voice
第7戦 優勝:#96 末長一範
今回はスタートからいいペースで走ることができました。予選から好調でポールポジションを奪うこともでき、決勝でも最後まで速いペースで走り切ることができました。ジェントルマンクラスだけでなく、エキスパートクラスのクルマにも離されないように着いて行こうと思っていましたが、決勝でも何とかその目標も叶えることができ、満足できる1日になりました。ただ、これまでの大会でもそうだったのですが、私は2日目のレースで“とっ散らかる”ことが多かったんです。だから明日はレース結果がどうのこうのとか、ポイント争いがどうのこうのではなく、スタートからレースを走り切ってチェッカーを受けるまで、ちゃんと最初から最後まで好いペースを守ってレースができれば、と思っています。
▶第8戦決勝
シリーズの最終戦となる第8戦は、12日(日)の午前、KYOJO CUPの公式予選に続いて8時40分から行われた。前日に行われた公式予選と同様に、路面温度の低いコースコンディションの中、前日の第7戦で使ったタイヤをどこまで効率的にマネージメントして戦うのか、が問われる1戦となった。なお、第8戦のスターティンググリッドは、前日行われた公式予選でのセカンドベストタイム順で決められ、第7戦と同様に末長がクラストップ/総合6番手からスタートした。
クリーンなスタートが切られたものの直後に混乱もあって、末長はクラストップ/総合5番手でオープニングラップを走り終えている。「エキスパートクラスのライバルに離されないようについて行った」とレース後にコメントした末長は、2周目もポジションをキープしていたが、3周目にはエキスパートクラスの1台にパスされてしまい、スターティンググリッドと同じく総合6番手にポジションを下げることになったが、クラストップはしっかりとキープしたまま先を急いでいる。
末長の後方にはクラス2番手として勝又がつけ、さらにその後ろでは#88 八木常治(Pastel Motorsport)と渡邊による3番手争いが展開された。オープニングラップではスタートポジションをキープして八木が渡邊を先行するが、渡邊も離されまいとプッシュ。中盤には他クラスが間に割り込むこともあったが、最終ラップで八木をかわした渡邊が3位表彰台を獲得。先行を許した八木はクラス4位でチェッカーを受けることになった。2位の勝又は八木、渡邊との差をじわじわと広げながら、終盤にはペースの上がらないエキスパートクラスの1台に先行するほどのペースを見せていた。
そうした後方での展開をしり目に、末長はエキスパートクラスにも匹敵するようなハイペースで周回を続け、全く危なげないレース運びでクラストップ/総合6位でチェッカー。第8戦の優勝で30ポイントを稼ぎ、さらにこの日のレースでもベストラップをマークしたが、結果的には前日のベストタイムがこの第4大会でのベストタイムとなって1.5ポイントを加え、結局この週末でフルマークの67.5ポイントを荒稼ぎ。シリーズランキング3位からの大逆転で、見事シリーズチャンピオンに輝くことになった。
Driver’s Voice
第8戦 優勝/シリーズチャンピオン:#96 末長一範
ようやく、2日目のレースでも結果を残すことができました。2日続けて良いペースで走ることができ、またアクシデントもミスもなく確実に走り切って(優勝という)結果を残すことができました。このレースではいつも、ジェントルマンクラスだけでなく、エキスパートクラスのクルマにも離されないように着いて行こうと思いながら走っています。昨日に続いて今日の決勝でも、何とかその目標も叶えることができました。結果的にチャンピオンを獲ることができましたが、自分としては2日目のレースでもちゃんと走り切ることができて、1大会の2レースで連勝を飾ることができたのが嬉しいですね。