IPS GEN RD1-2 RACE REPORT

FIRST

TOTAL POINTS : 40

2ND

末長 一範KAZUNORI SUENAGA

#96 K-tunes Racing

TOTAL POINTS : 32

3RD

渡邊 久和HISAKAZU WATANABE

#16 TOMEI SPORTS

TOTAL POINTS : 29

4TH

勝又 隆二RYUJI KATSUMATA

#7 KIプロモート

TOTAL POINTS : 20

IPSジェントルマンクラス開幕戦、末長一範と山﨑裕介が優勝を飾る

2021 インタープロトシリーズ powered by KeePer第1大会が6月5日(土)~6日(日)に富士スピードウェイで開催され、IPジェントルマンクラスは第1戦が#96 末長一範(岡山トヨペット K-tunes)、第2戦は#7 山﨑裕介(CARGUY IPS)が、それぞれクラス優勝を果たした。

今回の開幕大会はスポット参戦のチームやドライバーも多く、ジェントルマンクラスには6台がエントリー。昨年チャンピオンを獲得した#55 寺川和紘(人馬一体ドライビングアカデミー)が、エキスパートクラスに移ったため、今季は空席となったクラス王座をかけて、各ドライバーがしのぎを削ることとなる。

▶︎予選

6月5日(土)の公式予選を前に、これまでインタープロトシリーズに初年度から参戦しシリーズチャンピオンにも輝いていたジェントルマンドライバーで、今年3月21日に逝去された“とおる君”こと澤田透氏(株式会社ジェー・ポイント 代表取締役社長)に黙祷が捧げられた。澤田氏のマシンメンテナンスを担当していたガレージでは、開幕戦の前にメカニックも一人旅立っており、チームは寂しさを乗り越えての戦いとなった。

その後に始まった予選セッションはウエットコンディションとなったが、路面状況は徐々に回復。後半になるにつれてタイムが上がっていく状況だったため、各車とも最後まで積極的にタイムアタックを行っていた。その中で群を抜く速さをみせたのが、今回初参戦となる山﨑。総合6番手に食い込む2分02秒312をマークし、クラストップとなった。2番手には八木常治(Pastel Motorsport)、3番手には#16 渡邊久和(ララパルーザ)がつけた。

▶︎第1戦決勝

午後に行われた決勝レースでは、ドライコンディションとなった。ここでもクラストップの山﨑が序盤からペースよく周回していき、2周目には総合4番手に浮上。エキスパートクラスに参戦する#37 大蔵峰樹(キーパー号)と激しいバトルを繰り広げた。

一方、後方ではクラス4番手からスタートとなった末長が徐々にポジションを上げ、5周目には渡邊を抜いてクラス2番手に浮上。予選ではウエット路面で満足のいくタイムを記録することができず悔しい思いをした末長だったが、決勝では雪辱を果たす安定したドライビングを披露した。

序盤から好ペースで周回を重ね、総合トップ3にも追いつきそうな勢いをみせていた山﨑だったが、レースの折り返しを迎えるあたりでミッション系のトラブルが出てしまい、ペースダウンを余儀なくされることとなった。これにより、後続のライバルに次々と抜かれることになってしまい、6周目には末長がクラストップに浮上。それを渡邊が追いかける展開となった。山﨑は苦しい展開となったが、7周目に渡邊を抜き返して2番手を奪還。必死にトップを走る末長に食らいついていった。

結局、終盤まで安定した走りをみせた末長が、総合7番手でチェッカーを受け、ジェントルマンクラス開幕戦を制した。2位には山﨑、3位には渡邊がつけた。

Driver’s Voice

第1戦 優勝:#96 末長一範

「予選がなかなかうまくいかなかったので、決勝は慎重にペースを乱さずにいこうというなかで、毎周にわたってしっかりとしたペースで走れたので、それが結果的に良い順位につながったのかなと思います。今回は参戦台数が非常に多くて、走っていて楽しかったですね。インタープロトも年々レベルが上がっていますが、今年はこのクラスのチャンピオンを目指してやっていきたいなと思っています。それとこのレースで最初に乗らせてもらったのが澤田さん(とおる君)のクルマだったので、そういう想いの中で、今年しっかりと頑張っていきたいなと思います」

▶︎第2戦決勝

第2戦の決勝が行われた第2戦は朝から分厚い雲に覆われ、ドライコンディションでレーススタートとなったが、途中から雨がポツポツと降り始めた。特に路面状況を変化させるほどの雨量ではなかったが、ジェントルマンレースの第2戦はこの雨の影響もあったか波乱続きのレースとなった。

2レース目のグリッドは予選のセカンドベストタイム順で並べられ、今回も山﨑がクラストップからスタートを切った。前日の第1戦ではトラブルに見舞われてペースダウンを余儀なくされたが、第2戦では順調なドライビングをみせた。

後方も末長、渡邊、八木の順で続いていき、混戦模様の展開となったが、それぞれがミスなく安定した走りで周回を重ねていく。そんななか、2019年以来の参戦となった#25 高橋照夫(TAO team SAMURAI)がマシントラブルにより、5周目のADVANコーナーでストップしてしまい、無念の戦線離脱となった。

レース後半になると、2番手争いが白熱。序盤から末長の1秒後方につけていた渡邊だが、なかなかチャンスを見出すことができなかった。それでも諦めずに食らいついていき、9周目のメインストレートでうまくスリップストリームに入り、TGRコーナーでイン側からオーバーテイクに成功。クラス2番手に浮上した。

渡邊はそのままの勢いでエキスパートクラスの#3 FLYING RT(INGING MOTORSPORT)も追い抜き、トップの山﨑に迫っていったが、逆転には至らずチェッカーフラッグ。山﨑がクラス初勝利を飾った。2位には渡邊、3位には末長が入った。エキスパートクラスのトップ争いに注目が多く集まった今大会が、ジェントルマンクラスもレベルの高いレースが第1戦、第2戦ともに繰り広げられた。

Driver’s Voice

第2戦 優勝:#7 山﨑裕介

「第1戦がトラブルで順位を落とすことになってしまいましたが、メカニックの皆さんが頑張ってくれて、第2戦では問題なく走ることができ、前日の雪辱を晴らすことができました。インタープロトのレースは初めての参戦でしたが、ドライバー皆さんがすごく紳士的で、すごい楽しいレースだなと感じました。バトルの時もちゃんと1台分残してくれるし、良いバトルができました」