IPS GEN EXP RD1-2 RACE REPORT

ディフェンディングチャンピオン永井秀貴が開幕2連勝

2020インタープロトシリーズpowered by KeePerジェントルマンの第1大会が7月4日(土)に富士スピードウェイで開催され、IPエキスパートは#32 永井秀貴(NETZ NOVEL MIE)が開幕2連勝を飾った。
▷予選
インタープロトのジェントルマンレースはIPエキスパート、IPジェントルマン、CCS-Rと3つのクラスに分かれている。このうちIPエキスパートには4台がエントリー。昨年CCS-Rで活躍した山口達雄(NTP RACING IPS)が参戦するなど注目を集めた。
午前8時50分から始まったジェントルマンレースの公式予選。横殴りの雨になかでセッションが始まった。ウエットコンディションでかなり滑りやすい状況ということもあり、各車とも慎重にタイムアタックを始めていった。

最初はCCS-Rクラスの#5 今井孝(NTP RACING NN CCS-R)がトップタイムを記録し、2番手に#51 卜部治久(P.MU RACING PN CCS-R)が続いたが、開始10分を迎えるところでIPエキスパートの#32 永井秀貴が2分05秒491をマークしトップに躍り出た。セッション終盤になると雨の量も少なくなり、各車が続々とタイムを更新。セッション終了間際にIPジェントルマンクラスの#55 寺川和紘(人馬一体ドライビングアカデミー)が2分03秒596をマークしトップに躍り出たが、その後ろでタイムアタックを行っていた永井が2分02秒946を叩き出し逆転。ポールポジションを獲得した。
▷決勝
通常ジェントルマンレースは第1レースを土曜日、第2レースを日曜日に開催するが、今大会はワンデー開催ということで、第1レース終了後すぐに第2レースのスタート進行が始まるという、プロフェッショナルレースと同様のフォーマットで行われた。

第1戦に関しては雨の量が多かったこともあり、セーフティカー先導でレースがスタート。3周目にグリーンフラッグが振られた。ポールシッターの永井はそのままポジションをキープしTGRコーナーを通過したが、寺川がペース良く食らいついていき、2台がウォータースクリーンを撒き上げながら激しいマッチレースを繰り広げた。本来なら6周で争われるはずだった第1戦だが規定時間(12分)が先に経過したため5周を終えたところでチェッカーフラッグが振られレース終了。第1戦は永井が総合優勝を飾った。
ここで各車は第2戦のスタート進行のためグリッドに再整列するのだが、永井は手順を誤り停止位置を通過。これにより永井はレース進行手順違反としてインタープロト車両の最後尾からスタートすることとなった。第2戦は通常通りローリングスタートでレースがスタート。永井のペナルティにより、第1レースで総合2位に入っていた寺川がまずはレースをリードする。トヨペット100Rで山口の先行を許したが、ダンロップコーナーで再び抜き返すなど1周目から激しいバトルをみせた。その一方、後方ではIP車両とCCS-R車両でアクシデントが発生し#7 とおる君(J-Gear 7 とおる君)がリタイヤとなった。
1周目を2番手で終えた山口だが、その後も寺川を攻略するべく接近戦を展開。2周目の最終パナソニックコーナーを立ち上がったところでオーバーテイクを決めトップに浮上した。

レース中盤に入ると、山口を先頭に#3 FLYING RAT(INGING MOTORSPORT)、寺川、そして最後尾から順位を上げてきた永井の4台が1つの集団になってバトルを展開した。ここで速さをみせたのが昨年のチャンピオンであり第1戦を制した永井。まずは5周目に寺川を抜くと、6周目のADVANコーナーから300Rにかけて寺川とFLYING RATをパスしてトップに浮上した。その際に一番外側のラインにいたFLYING RATはコースオフを喫してしまい4番手に後退。さらに7周目を終えたところでピットに戻る形となり、最終的に8位でレースを終えることとなった。

レース終盤のわずか3周で4.0秒ものリードを築いた永井がエキスパートクラスで2戦連続のトップチェッカーを受けた。エキスパートクラス2位には山口、3位には#16 渡邊久和(ララパルーザ)が入った。

Driver’s Voice

永井秀貴 「1レース目は寺川選手と接近戦だったんですけど、前半の雨が降っていた時はよかったんですが、ドライになっていくに連れてきつかったですね。また、自分の確認ミスで2レース目のスタート前はみなさんにご迷惑をおかけして申し訳なく思っています。なんとか無事にチェッカーを受けられてよかったです。2レース目は(追い上げるのが)正直厳しかったですし、スリッピーな路面でクルマをコントールするのが難しかったんですけど、その中でもコーナーごとに前のクルマに近づけているのがわかったので1台1台丁寧に抜いていきました。実はインタープロトの車両に乗ったの久しぶりで、最初はどうなるかと思っていましたがプ、ロフェッショナルに出ている坪井選手をはじめみんなのサポートのおかげでしっかり乗りこなすことができました。次回の鈴鹿はチームの地元なので、本当に楽しみにしています。(鈴鹿での)データがないので、セッティングなどはこれから作り上げていくことになりますが、チーム一丸となって盛り上げていけたらいいなと思っています」