CCS-R RD7-8 RACE REPORT

接戦に次ぐ接戦! ジェントルマンは橋本達宏、プロは松井孝允がチャンピオンを獲得

2020 インタープロトシリーズpowered by KeePer第4大会が1月30日(土)に富士スピードウェイで開催。CCS-Rはジェントルマンレースで#87 今井孝(NTP RACING NC CCS-R)が2連勝し、チャンピオンは#5 橋本達宏(NTP RACING NN CCS-R)が獲得。プロフェッショナルレースは#87 松井孝允(NTP RACING NC CCS-R)が2連勝し、逆転でシリーズチャンピオンを手にした。

▷プロレース

第3大会を終えて#10 片岡龍也(NTP RACING PN CCS-R)がランキング首位をキープ。ただし87号車を駆る松井も自力での逆転優勝が可能なポイント差につけていた。

そんな中で始まった公式予選では、2台とも激しいタイムアタック合戦を展開したが、最終的に松井が片岡に対して0.095秒差で競り勝ち、ポールポジションを獲得した。またクラス4番手につけた#51 石浦宏明(P.MU RACING CCS-R)はマシントラブルが発生し、決勝は欠場となった。

決勝レースでも第7戦から松井と片岡の一騎打ちとなった。チャンピオン獲得のためにも何とかトップを奪いたい片岡は、松井に対してプレッシャーをかけていったが、松井も巧みにブロックしポジションを死守。最終ラップまで1秒を切る接戦となったが順位は入れ替わることなく松井が優勝を飾った。

これにより片岡と松井のポイント差はわずか1ポイントに。次の第8戦で先にチェッカーを受けた方がチャンピオンとなるため、1周目から緊迫した戦いが続いたが、コースオフ車両が発生したため4周目に入るところでセーフティカーが出された。最大レース時間の関係上、残り1周の状態で再開されると、片岡は最後の力を振り絞り猛プッシュ。最後のメインストレートで加速し、2台並んでゴールラインを通過した。結果、わずか0.004秒差で松井が先着し2連勝をマーク。逆転でシリーズチャンピオンとなった。2位には片岡、3位には#5 阪口良平(NTP RACING NN CCS-R)が入った。

第7戦・第8戦 優勝/シリーズチャンピオン:#87 松井孝允 コメント

「とにかく疲れました(苦笑)。シーズンを通してクルマもそうですし、メカニックも任せて安心なスタッフだったり体制を用意してもらえましたし、みんなとも長年やっているので、コミュニケーションがとりやすかったというところが最終的に結果に結びつけられたかなと思います。最後も本当に接戦で、結果として勝つことはできましたけど、内容としては僕のレースではなく、片岡選手のレースだったかなというのが正直なところです。これはこれで反省しなければいけないところだったので、しっかりと見直して2021シーズンに向かうことができればなと思っています」

▷ジェントルマンレース

CCS-Rジェントルマンの公式予選は、ランキングトップにつける#51 卜部治久(P.MU RACING CCS-R)が速さをみせ、ライバルに0.4秒差をつけてクラスポールポジションを獲得。チャンピオンを争う#5 橋本達宏(NTP RACING NN CCS-R)に対してポイント差をさらに広げた。このまま行けば、今年も卜部がチャンピオンを獲る可能性は高いと思われたが、予選終了後にマシントラブルが発生。決勝までの修復は難しく、出走が叶わないこととなってしまった。

これによりCCS-Rジェントルマンレースは3台で争われることに。注目の決勝レースは橋本が先頭でスタートしたが、ADVANコーナーの立ち上がりで今井が並びかけ、ダンロップコーナー手前でトップに浮上した。そこからはインタープロトの車両も絡んでのレース展開となり、その中で今井が橋本に対して1秒以上のギャップを築く形に。橋本も負けじと食らいついていったが、順位は入れ替わることなく今井が勝利。橋本が2位、#10 天野雅仁(NTP RACING PN CCS-R)が3位に入った。

第7戦到着順で行われた第8戦の決勝レースは、今井と橋本の一騎打ちとなった。1周目から橋本が今井にプレッシャーをかけていくが、今井も冷静な走りをみせ、横に並ばせる隙を与えなかった。0.3秒の間隔でこう着状態が続いたが、今井が1レース目と同様に逃げ切り、最終的に今井が0.7秒差をつけて2連勝を飾った。橋本は今回も一歩及ばずの2位フィニッシュとなったが、卜部のポイントを逆転し、シリーズチャンピオンを決めた。3位には第7戦と同じく天野が入った。

第7戦・第8戦 優勝:#87 今井孝(NTP RACING NC CCS-R)

「1レース目はインタープロトの車両が橋本選手との間にうまいこと入ってくれて、ちょうどギャップが広がったので、うまくレースを進めることができました。ただ2レース目は橋本選手もきっと仕掛けてくるんだろうなと思っていましたが、想像通りでした。タイム差もあまりなくて、頑張って押さえていました。最終ラップでは自分が1コーナーでミスしてしまいましたけど、橋本選手もミスをしてくれたおかげで、何とか守り切れました。シーズンを通して参戦するとプロのアドバイスもたくさん受けられるので、それを力に変えられれば、どんどん上達していくことができます。本当に素晴らしい環境で走らせてもらっているので、本当に良いレースだと思います」

シリーズチャンピオン:#87 橋本達宏(NTP RACING NN CCS-R)

「本当は卜部選手と戦って、1位になってチャンピオンを決めたかったなという思いもありました。自分も決勝ではミスをしてしまって2位になってから今井選手を抜くことができませんでした。阪口選手と相談して、なるべくクルマを痛めつけないようにコンスタントに走ればタイムが出るとアドバイスをいただいていたので、今回は優しく走ると言うことを心がけました。その結果、第2レースでは今井選手のタイヤの方が厳しそうだったので、近づくことができました。
クルマも同じでタイヤも一緒というイコールコンディションで、本当にチームやドライバーの腕が試されるシリーズです。その中で、鈴鹿で優勝できたのは嬉しかったですが、富士では逆に悔しい思いもしました。どちらかというと悔しい気持ちが多いですが、こうしてチャンピオンを獲れたのは嬉しいです」