CCS-R RD5-6 RACE REPORT

初コンビを組んだ卜部治久と堤優威が、それぞれのレースで2連勝

2022 インタープロトシリーズ POWERED BY KeePer 第3大会が11月12日(土)・13日(日)に富士スピードウェイで開催され、3台で争われたCCS-Rクラスでは、ジェントルマンレースを#39 卜部治久(P.MU RACING CCS-R)が2連連続で勝利。混戦のプロフェッショナルレースを#39 堤優威(P.MU RACING CCS-R)が制し、2レースともクラストップチェッカーを受けた。

▶︎ジェントルマンレース

今回もCCS-Rクラスにエントリーした卜部だが、前回大会とは異なり、今回は39号車で参戦することとなった。さらに堤と組むのも初めてということで、彼好みのマシンのセッティングが施されたマシンに乗ることで新たな発見もあった様子。金曜日の専有走行はもちろん、土曜日の予選でも積極的な走りで、SUPRAクラスの車両に1秒差まで迫る1分51秒台をマークしていた。

土曜日午後の第5戦決勝では、卜部がクラストップから快走し、前半の4周で2番手以下に対して25秒以上の大量リードを築いた。#10 木村真弓(NTP CCS-R)と#87 天野雅仁(NTP CCS-R)による一騎打ちとなった2番手争いは、木村がしっかりとポジションを死守し、レースを進めていった。

しかし、7周目に入ったところでSUPRAクラスの1台がTGRコーナーでクラッシュし、セーフティカーが導入。レース再開を迎える前に上限時間となる25分に達したため、予定より1周少ない11周でチェッカーフラッグが振られた。これにより卜部が優勝、2位に木村、3位天野が続いた。

13日(日)午前の第6戦決勝でも、スタートから卜部が他を圧倒する走りを披露。第5戦での反省点を踏まえてさらにペースを上げていき、序盤はSUPRAクラスのトップ争いに食らいついていくパフォーマンスを披露した。途中からはタイヤの内圧が思うように上がらず、SUPRAクラスの2台とは差ができてしまったが、前日同様に同じクラスの車両には大差をつけて、前回の第2大会から数えて4連勝をマーク。総合トップと同一周回でチェッカーを受けた。2位には木村、3位には天野と、今回も同じ組み合わせでの表彰台となった。

Driver’s Voice

第5戦・第6戦 優勝:#39卜部治久

「今回は堤選手と一緒に組んで、彼の(セットアップを施した)クルマに乗りましたけど、今まで経験してきたものとは違う感触があって、それをどう乗りこなすかという部分では、新しい経験になりました。第5戦での反省点を踏まえて、色々とレクチャーを受けて、第6戦に向かいましたが、クルマの運転は難しいなと、改めて思いましたね。第6戦では途中からタイヤの内圧が下がってしまって、ペースが伸び悩みましたが、最後は内圧に合わせた走りができてタイムを上げられました。悪戦苦闘しながらでしたが、すごく楽しい週末でした」

▶︎プロフェッショナルレース

プロフェッショナルレースは、予選から接近戦のバトルが展開されたが、最終的に1分48秒795のコースレコードを記録した堤がポールポジションを獲得。2番手に#87 山内英輝(NTP CCS-R)、3番手に阪口良平(NTP CCS-R)がつけた。

13日(日)午後の決勝は、それまでの晴天とは打って変わり、コース西側から雨雲が接近してきたなかでのレースとなった。第5戦スタート時はまだ降雨はなく、ドライコンディションのなかでスタートから3台による熾烈な接近戦が展開された。トップの堤は序盤からポジションを守り少しでも逃げようとするが、1周目で2番手に浮上した阪口がすぐ背後につき、その後方で山内が隙を狙って虎視眈々と構えているという前半戦になった。この3台の攻防戦は最後まで続いたが、終始1秒前後のギャップの中でプレッシャーを受けながらも、なんとか逃げ切った堤が第5戦を制した。2位には坂口、3位には山内が続いた。

この順番で、第6戦に向けてグリッド整列が行われたが、ここで雨が降り始め、2レース目はウエットコンディションとなった。しかし、CCS-Rクラスの車両は誰一人タイヤを交換せず、スリックタイヤでのレース続行を決断。滑りやすい状況のなかで、第6戦のレースが始まった。

堤は引き続きトップを死守し、CCS-Rに装着されているトラクションコントロールなどの電子制御をうまく活用してリードを広げていく。その後方では2番手争いが白熱し、1レース目でポジションを奪われた山内が、2レース目の序盤で抜き返し2番手を奪還。トップを追いかけた。

このレースも最後まで目が離せない緊迫した戦いとなったが、最後は堤が4.5秒のリードを築き、クラストップチェッカー。前回大会から数えて、4連勝をマークした。2位には山内、3位には阪口が入った。

Driver’s Voice

第5戦・第6戦 優勝:#39堤優威

「今回は卜部選手と組ませていただきました。ずっとCCS-Rで速い選手で、問題なく走っていらっしゃいましたけど、僕との差をすごく気にしていて、熱心にロガーとかオンボードをチェックされているのが印象的で、アドバイスもたくさん求められました。僕のレースに関しても、クルマがすごく決まっていました。途中から雨が降ってきて荒れ模様になりましたけど、しっかりとトップを守ることができました。次の大会も、この勢いで頑張ります」