CCS-R RD5-6 RACE REPORT

豪雨の中での快走を見せた横井、その進化に山内は太鼓判を押す

CCS-Rクラスは今回も残念ながらエントリーは#46 NTP CCS-R の1台のみ。5リッターV8エンジンを搭載したプレミアムスポーツセダン、LEXUS IS Fは登場当時そのインパクトは極めて大きかった。小さなボディに大排気量ハイパワーなエンジンを搭載するという、これまでの日本車には無かったパッケージ。ISシリーズのモデルチェンジによりIS Fは姿を消していたが、2022年にIS500として復活を果たしている。
そのスポーツセダンをサーキット走行向けに大幅なチューニングが行われたのがCCS-R。何より300kg以上の軽量化がハンドリングを引き上げている。その走りを存分に発揮させるのが、2014年にスタートしたCCS-Rクラスということになる。

ジェントルマンクラスには横井克一郎が出場。2022年シーズンはSupraクラスで参戦していたベテランドライバーは、今回もまたポテンシャルの高いGR Supra GT4を相手にバトルシーンを演じた。
公式予選は雨。ウエットの路面、ジェントルマンクラスではとくにドライバーをサポートする電子制御が有効で、ドライバーはリスクを大幅に低くできるだけでなく、タイムを引き上げてくれる。しかし電子制御はソフトウエアの能力が大きく影響するので、最新のユニットのほうが確実に有利だ。つまりGR Supra GT4はその面でも優位になる。
しかし横井はCCS-Rのポテンシャルを引き出し、Supraクラスでチャンピオン争いを展開しているスーパージェントルマン#39卜部治久(P.MU GR Supra GT4 EVO)に迫るタイムをマークした。ただし決勝レースのスタートはクラス別なので、CCS-Rは最後尾からのスタートとなる。

雨の中での第5戦決勝では、オープニングラップから前を走る2台のGR Supra GT4にピタリと迫り、バトルシーンを展開。3周目にオーバーテイクして前に出ると、その後は引き離して単独走行に。
翌日の第6戦決勝は一転して快晴。オープニングラップで2台をパスすると1分53秒台のハイペースで走行した。そのタイムは快晴だった第2大会の予選ベストラップを上回るものだった。

プロフェッショナルクラスには山内英輝がエントリー。予選、決勝ともにCCS-Rのポテンシャルをフルに引き出した走りを展開した。

Driver‘s Voice

ジェントルマンクラス:#46 横井克一郎(NTP CCS-R)

「今回も兼重選手と豊島選手、格上のスープラを相手にバトルすることができて、楽しかったですね。予選と第5戦は雨でしたけど、本当はもうちょっとガンバリたかったんですが、難しかったですね。1度飛び出してしまいましたから。本当はライバルが居るともっと楽しいと思うんですけど、それでも十分に楽しめた週末でした」

プロフェッショナルクラス:#46山内英輝(NTP CCS-R)

「今回のレースで良かったのは、横井選手が自己ベストに近いタイムを記録したことですね。完全に自己ベストではないですけど、今日は気温もそれなりに高いですから。次の最終戦は11月ということで気温も下がりますから、自己ベスト更新が間違いないと思います。1分51秒台が見えるような気がしますね。残念ながら1台だけのエントリーですけど、お互いにスキルアップにつながるようにレースに取り組んでいます。横井選手が成果を出してくれると期待しています」