CCS-R RD1-2 RACE REPORT

今シーズンもCCS-Rがインタープロトシリーズに参戦。タフなコンディションでドライビングを磨く

2023 インタープロトシリーズ第1大会が、5月13日(土)~14日(日)富士スピードウェイで開催。CCS-Rクラスのエントリーは1台のみに留まった。2014年からインタープロトシリーズに加わったLEXUS IS Fをベースとしたサーキット走行専用マシンによるワンメイクレースだが、CCS-Rは誕生からすでに12年だが、その火が消えたわけではない。

ジェントルマンレースにエントリーしたのは#46横井克一郎(NTP CCS-R)。2022年シーズンには、SUPRAクラスのシリーズチャンピオンに輝いていた。それ以前にはCCS-Rクラスへの参戦経験もある。なぜSupraからCCS-Rへと、乗り換えることになったのだろうか。
「私たちのチームは社員みんなで楽しむためにレースをしているので、若い社員にシートを譲って、ボクは初心に帰ってCCS-Rのレースをもう一度楽しもう、ということなんです。若い社員に活躍する場を与えないとね」と、ヴィッツレースやヤリスカップで活躍してきた橋本達宏にSUPRAのシートを譲り、自身はCCS-Rへとカムバックした形だ。IS Fをベースに大幅な軽量化を施したCCS-Rといえども、最新のGR Supra GT4のパフォーマンスには及ばない。それでも雨の公式予選では、インタープロト勢に割って入るタイムを記録した。

決勝レースではクラス別にグリッドが設定されるため、CCS-Rは最後尾からのスタートとなる。雨の第1戦はセーフティカースタートとなり、4周目にグリーンフラッグが振られてレースがスタート。すぐに2分5秒台のペースで周回を始め、SUPRAのルーキー2人やインタープロトの2台もオーバーテイクする。難しいコンディションだからこそ、ベテランの経験値が生きてくる。
翌日の第2戦は曇り空ながらドライコンディション。横井克一郎はやはり最後尾からのスタートながら、オープニングラップで3台をオーバーテイク。終始1分55秒台の安定したペースで走行した。

Driver's Voice

#46 横井克一郎 (NTP CCS-R)

「1台だけなので、何か目標を持たないと寂しいと思いますので、自己ベストの更新であるとか、いろいろな目標を持ちながらレースをしていきたいと思います。今回は雨ということもあり、Supraの新人のお二人の前を走ることができましたが、今後もお互いに楽しんでレースをしていきましょうとお話しています」

プロフェッショナルレースでは#46山内英輝(NTP CCS-R)がステアリングを握った。2019年にCCS-Rで初参戦しており、昨シーズンはNTPチームが参戦しなかった第1大会は欠場したものの、残り3大会に出場している。2022年は3~4台のエントリーがあり、プロドライバー同士のバトルシーンもあったが、今大会では1台となっている。果たしてレースに向けてのモチベーションはどうなのか?? 質問してみた。
「今大会は1台になってしまいましたが、横井選手は自己ベスト、ボクも過去のデータを上回る走りを目指して、予選、決勝レースと走ろうと思っています。レースゲームにあるシャドウを追いかけるようなイメージですね」
レーシングドライバーとしてはサーキットを全開で走れるチャンスなのだから、トレーニングとして活用するのは当然ということなのだろう。ただし今大会はウエットコンディションだったので、過去のデータと比較するのは難しかったに違いない。

雨の公式予選、オーバーオールでSUPRAがトップ3を占めたのはABSやトラクションコントロールといったドライバーエイドを持っていたことも一因だ。しかし同様なシステムを持つものの、CCS-Rのパフォーマンスではさすがにインタープロトには届かず、最下位に終わった。
決勝レースでは、第1戦・第2戦ともに2分を切ることができず、ベストラップでも最下位に終わった。ジェントルマンレースではインタープロト勢力の中に食い込むことができたが、プロドライバー同士の戦いの中ではそれは困難だった。

Driver's Voice

#46 山内英輝 (NTP CCS=R)

「この先のシーズン、どんなチームが参戦して来ても、返り討ちにすることができるように、しっかりと準備をして集中して走りました。雨だったので過去のデータとの比較は難しい部分もありましたが、それでもいい部分を延ばせるように走らせました。ジェントルマンの横井選手がいい走りをしてくれたのが、今回の収穫ですね」