IPS PRO RD3-4 RACE REPORT

FIRST

卜部 和久URABE KAZUHISA

#3 INGING MOTORSPORT

TOTAL POINTS : 58

2ND

佐々木 大樹DAIKI SASAKI

#88 TOMEI SPORTS

TOTAL POINTS : 48

3RD

福住 仁嶺NIREI FUKUZUMI

#37 K-Design

TOTAL POINTS : 29

4TH

小林 利徠斗RIKUTO KOBAYASHI

#32 GR Garage Yokkaichi

TOTAL POINTS : 25

夏のインタープロトは2レースとも大激戦!
第3戦は佐々木大樹が優勝、第4戦では卜部和久が逆転勝利

2025 インタープロトシリーズ POWERED by KeePer 第 3・4 戦が 8月 16 日(土)・17 日(日)に、富士スピードウェイで開催された。第3戦は#88 佐々木大樹(Pastel Motorsport)が初優勝、第4戦は#3 卜部和久(INGING MOTORSPORT)が逆転トップに立ち、今季2勝目を飾った。

5月の開幕ラウンドから約3ヶ月のインターバルを経て開催される今回。2025年は全3大会6戦ということで、シーズンの折り返しを迎える。今回もインタープロト車両は12台のフルエントリーとなったが、#32 小高一斗(NETZ NOVEL MIE)が参戦予定だったが、直前に急きょエントリー変更となり、開幕ラウンドに続いて小林利徠斗が参戦。#27 ジュリアーノ・アレジ(表参道メディカルクリニック)は他のレースに参加する兼ね合いで今回も欠場となり、その代役としてSUPER GTのGT500クラスに参戦中の千代勝正が初参戦を果たした。

千代は「いきなりの参戦でしたけど、チームの皆さんがいろんなことを教えてくれて調整もしてくれました。今回乗ってみて思ったことは、若いドライバーにチャンスをあげて、このクルマに乗る機会を増やしても良いのかなと。セッティングのことやタイヤの使い方を学ぶには良いカテゴリーだと感じました」と初めてのIPSに参加した感想を語っていた。

【予選】

午前10時55分から始まった公式予選は、薄曇りのドライコンディション。まずはSUPRAクラスとCCS-Rクラスの車両がピットアウトしタイムアタックを実施。開始から5分が経過したところで、IP車両が続々とコースインしていった。

インタープロトでは、少しでもタイムを稼ぐべく、他車の真後ろについてスリップストリームを活かすという戦略を使うドライバーが多いが、今回は早い段階から、最適な位置でタイムアタックをしようと、位置取りの駆け引きが始まった。

特に残り5分を切ったあたりから、ペースを落としてタイミングを図り合うシーンがみられ、ダンロップコーナー手前やGRスープラコーナーでは10台近い車両がゆっくりと走行し、タイムアタックに入っていく場面がみられた。

そのなかで、最初にタイムを出したのは今回が初参戦となる千代。集団とは離れた場所でタイムアタックを行い、1分45秒964をマーク。その後に卜部が1分45秒881でクラストップを塗り替えた。程なくして、集団でアタックしていた車両もタイムを更新していき、最後にトップタイムを記録したのが#16 ロニー・クインタレッリ(ララパルーザ)。ここ最近はSUPRAクラスの車両が総合トップを記録することが多かったが、ドライコンディションとなった今回はIP車両が総合トップとなり、1分45秒606を叩き出した。

2番手には佐々木がつけ、TOMEI SPORTSの2台がフロントローを独占。クラス3番手には卜部がつけた。

今回、クインタレッリのピットには以前にお世話になっていた山口県に住むファンや関係者も応援にかけつけ、そのパワーも味方にしての今季初ポールポジションとなった。

Driver’s Voice

ポールポジション:#16 ロニー・クインタレッリ(ララパルーザ)

「周りの人たちよりも1周後にピットアウトして、本当は周りとは別のところでアタックをしようと思っていました。内圧を上げていくことに集中していたら、周りの集団が(位置取りの駆け引きで)ペースを落としていました。自分のペースで行こう(集団を追い抜こう)としたんですけど、かなり台数がいたので、結局はペースを落として集団の後ろにつきました。僕はウォームアップが1周少なかったから「まずいな」とはなりましたが、2周連続でアタックできたので、なんとか最後の最後でタイヤも温まってタイムが出ました。インタープロトに参戦して約10年ポールが獲れていなかったんですけど、昨年の開幕大会で初ポールを獲れましたし、今年もこうしてポールを獲れて嬉しいです。佐々木(大樹)選手もインタープロト車両のなかでは2番手ということで、TOMEI SPORTSのみんなに感謝しています」

【第3戦決勝】

17日(日)15時45分から始まった第3戦決勝(9周)。スタートではクインタレッリがトップを守りTGRコーナーを通過。2番手以降もほぼ順当に駆け抜けていったが、早くも1周目からバトルが展開されたのが#55 牧野任祐(人馬一体ドライビングアカデミー)を先頭とする5番手集団。ADVANコーナーで#37 福住仁嶺(キーパー号)が仕掛けにかかるが追い抜くまでには至らず。その隙をついて、続くダンロップコーナーで#44山下健太(NAVUL)が福住を抜いて6番手に、さらに小林も福住をとらえて7番手に浮上した。

2周目に入ると、千代と牧野の4番手争いが白熱。TGRコーナーからコカ・コーラコーナーにかけてサイドバイサイドのバトルを展開したが、そこで2台が軽く接触。その際に千代のマシンはダメージを負ってスロー走行状態となり100Rで停車してリタイアとなった。

この間にトップのクインタレッリは、後続に対して1秒以上のリードを築いて今季初勝利に向けて周回を重ねていたが、6周目を過ぎたあたりから佐々木が徐々に差を詰め始め、逆転のチャンスをうかがった。その後方では2度目の代役参戦となる小林が牧野に何度も仕掛けていく走りをみせるが、順位は入れ替わらず。逆に隙をついた山下が7周目のGRスープラコーナーで逆転し5番手に浮上した。

残り2周を切ったところで、クインタレッリの真後ろについた佐々木。最終ラップのTGRコーナーでアウト側から仕掛けたが、クインタレッリも応戦して2台が接触。クインタレッリはサスペンション周りにダメージを負ってスロー走行となった。一方の佐々木はコースオフを喫したものの、トップで復帰。卜部が背後に迫っていたが、ポジションを守りきりチェッカーフラッグを受けた。2位には卜部、3位には入った。なお、クインタレッリは7位でチェッカーを受けたが、その後ピットインし第4戦は参戦が叶わなかった。

【第4戦】

第3戦の結果順で、グリッドに再整列し、第4戦がスタート。1周目は佐々木がトップを死守したが、先ほどの接触の影響で、思うようにペースを上げることができず。その隙に卜部が2周目のコカ・コーラコーナーでトップを奪った。その後方では、山下が牧野を抜いて3番手に浮上。5番手の小林も含めて、前半はトップ5台が一つの集団になってのレースとなった。

一方、6番手以下の争いも白熱しており、スタートで6番手を奪った#71 国本雄資(ダイワNアキランドIPS)に、福住が迫り、3周目のTGRコーナーで逆転に成功した。

レース中盤に差し掛かったところで、1台のマシンがコースイン。ジェントルマンレース第4戦でマシンにダメージを負って、スタートができていなかった#96 阪口晴南(K-tunes Racing)が戦列復帰を果たし、最終的に4周を走った。

後半になると、4番手を走っていた牧野のペースが鈍りだす。1レース目の千代との接触で、タイヤのスローパンクチャーが起きていた模様で、その後もペースが上がらず、6周目には小林の先行も許し、終盤は福住にも迫られる我慢の展開となった。

トップ集団は最後まで入れ替わらず、最後までトップを守った卜部が今季2勝目をマーク。2位には佐々木が続き、3位には山下が入り、今季表彰台を手にした。

Driver’s Voice

第3戦優勝・第4戦2位:#88 佐々木大樹(Pastel Motorsport)

「1レース目はロニー選手とのバトルが続いて、最終ラップで仕掛けました。そこで当たったことで、ステアリングが大きくズレてしまったんですけど、1レース目は何とかゴールまで運ぶことができてよかったです。ただ、2レース目はステアリングの影響があって仕掛けに行くのはリスクがあって、2位をキープすることに専念しました。2大会続けて良い成績を収めることができたのは良かったので、この流れで11月の最終大会も頑張ります」

第3戦2位・第4戦優勝:#3 卜部和久(INGING MOTORSPORT)

「2レース目ではバトルをしてトップに食らいついていこうと考えていました。チャンスを待っていたら引き離されてしまいますし、1レース目に佐々木選手と争った時はなかなか攻略できずに終わりましたが、その反省を2レース目で活かすことができました。ランキングトップなので、しっかり最終戦でも優勝を狙いにいきたいです。開催まで期間は空きますが、しっかりと照準を合わせて最終戦に乗り込みたいなと思います」

第3戦3位:#55 牧野任祐(人馬一体ドライビングアカデミー)

「1レース目が始まってから調子は良かったです。ただ、コカ・コーラコーナーでの接触でスローパンクチャーが起きていたようで、どんどん右リヤタイヤのバランスがおかしいなと感じるようになりました。そのまま1レース目は最後まで走れたので良かったです。でも、2レース目になったら症状がどんどん悪くなっていて走りづらかったですね。普通に走れていればペースはありそうだったので、そこは収穫かなと思います」

第4戦3位:#44 山下健太(NAVUL)

「やれることはやりました。今回は一発の速さも十分ではなかったですし、周りと比べても特別速いということはなかったですけど、なんとかうまいこと行けたかなと思います。タイヤに関しては、だいぶ気を使って、最初は温存していたので、そこの部分は(2レース目で)少し良かったのかなと思います。ただ、基本的に速さが足りなかったので、これが精一杯でした。
でも、開幕戦でクラッシュして、クルマが大破したところからチームの皆さんに直していただいて、そこから3位を獲れたのは良かったです。皆さんに『ありがとうございます!』と言いたいです」