CCS-R RD1-2 RACE REPORT

FIRST

阪口 良平RYOHEI SAKAGUCHI

#10 NAVUL

TOTAL POINTS : 38

2ND

松井 孝允TAKAMITSU MATSUI

#87 NAVUL

TOTAL POINTS : 36

3RD

石浦 宏明HIROAKI ISHIURA

#51 CERUMO

TOTAL POINTS : 22

4TH

TOTAL POINTS : 22

CCS-R開幕戦、阪口と松井が勝利を分け合う

2021インタープロトシリーズ powered by KeePer第1大会が6月5日(土)~6日(日)に富士スピードウェイで開催され、ジェントルマンレースのCCS-Rクラスは#51 卜部治久(P.MU RACING CCS-R)が2連勝。プロフェッショナルレースでは第1戦は#10 阪口良平(NTP CCS-R)、第2戦は#87 松井孝允(NTP CCS-R)が、それぞれ優勝を飾った。

今回もCCS-Rクラスは4台がエントリーしたが、その中身は昨年と比べて若干の変更があり、#15 ASP Racingが新たに加わったほか、NAVULの10号車にはCCS-Rクラス初の女性ドライバーとして木村真弓がシリーズに初挑戦した。普段は名古屋トヨペットの社員である一方でレース活動にも挑戦している木村だが、今年はCCS-Rに年間を通してエントリー。一緒に10号車をドライブする阪口をはじめ、NAVULの先輩ドライバーたちのサポートを受け、開幕大会に臨んだ。

▶︎ジェントルマンレース

ジェントルマンレースの予選はウエットコンディションの中で開催。セッションが進むにつれて路面の水の量が減っていく状況だったが、その中で経験豊富な卜部が同じクラスのライバルを圧倒。終わってみれば総合9番手に食い込む2分03秒932でポールポジションを獲得し、クラス2番手以下に2秒以上の差をつけた。

午後に行われた第1戦の決勝は天候が回復しドライコンディションとなったが、ここでもスタートから卜部がライバルを大きく引き離す快走をみせた。3周目には早くも2番手の#15 YOSHI(ASP Racing)に対して18.0秒ものリードを築き、その後も自身のペースを維持しながら、後続を引き離し、優勝でシーズンスタートを切った。2位にはYOSHI、3位には木村が入った。

6(日)午前に行われた第2戦もスタートから卜部がクラストップを快走したが、2番手のYOSHI、も前日に記録したベストタイムを大幅に更新する走りをみせ、卜部に食らいついていった。一時は両者の間隔が2.5秒まで縮まったが、冷静なドライビングに徹していた卜部が、最後までペースを落とさずに走りきり、最終的に10.8秒のリードを築いて開幕2連勝を飾った。2位にはYOSHI、3位は木村と、第1戦と同じ表彰台の顔ぶれとなった。

Driver’s Voice

第1戦・第2戦 優勝:卜部治久

「今回は、今までやったことがないことを試してみようということで、クルマのセットアップを変更してきましたが、それが今日のドライコンディションで確認できて、エンジニアさんも喜んでいました。(プロフェッショナルレースの)石浦選手の予選もドライで走れたので、そこから少し煮詰めたセットアップで1レース目の決勝を走りました。CCS-Rも10年近くやっていますが、エンジニアさんとしては、もっと良くしたいと努力しているので、それに応える走りをしました。あとは、石浦選手にも勝ってもらってダブル優勝を達成したいですね。いつも、そこがうまくいかないので、今年はそれが叶う日が来るのを楽しみにしています」

▶︎プロフェッショナルレース

CCS-Rクラスのプロフェッショナルレースは、予選から0.1秒を争う僅差の争いとなった。最終的に抜け出したのは、10号車の阪口。1分51秒613をマークし、クラスポールポジションを獲得した。2番手には今年もCCS-Rクラスから参戦する#51 石浦宏明(P.MU RACING CCS-R)が1分51秒台をマークし、3番手には松井がつけた。今回は総勢19台がエントリーし、コースの各所で混雑する場面もあったが、その中でもCCS-Rクラスはトップ3が0.5秒以内にひしめくという接戦の展開となった。

6日(日)の決勝レースは、直前に降った雨の影響で、第1戦はウエットコンディションとなったが、CCS-R各車はスリックタイヤを装着してピットを後にした。

レースが始まると、主導権を握ったのはポールポジションスタートの阪口。序盤から後続に対してリードを広げていった。それに追随する速さをみせたのが松井で、2周目に石浦をパスすると徐々に阪口との差を詰めていき、レース後半には1秒以内の射程圏内に捉えた。しかし追い抜くまでには至らず、結局0.4秒という僅差で阪口が競り勝ち、開幕戦優勝を飾った。2位には松井、3位には石浦が入った。

く第2戦はコンディションが回復しドライ路面でスタートを切った。ここでも阪口が先頭でTGRコーナーを抜けたが、ADVANコーナーの立ち上がりでやや失速してしまった隙をついて松井が接近。そのまま追い抜き、トップに浮上した。序盤の混戦で一時は3番手に下がってしまった阪口だが、リズムを取り戻し5周目に石浦を抜き返して2番手に浮上。そこからペースを上げて松井を追いかけたが、この時点で既に3秒の差がついており、逆転は困難な状況だった。

結局、最後まで危なげない走りをみせた松井が第2戦を制し、2位には阪口、3位には#15 小河諒(ASP Racing)が入った。

Driver’s Voice

第1戦 優勝:#10 阪口良平

「CCS-Rクラスは全車スリックタイヤでスタートして、トラクションコントロール(TC)はスポーツモードで走りました。2レース目のこともあるので、1レース目はところどころで抑えながら走ったんですけど、2レース目のヘアピンでTCが入りすぎて横に並ばれてしまいました。チームメイトなので無理をしてもと思っていたんですが、その時に大きく失速してしまって後ろの車両にも抜かれてしまいました。そのあとはTCを切って1台ずつ抜いていきました。ペースも松井選手とほぼ同じだったので、できれば最後は接近戦で終わりたかったですが、チームとしては1-2で終えられて良かったです。あと10号車は初のCCS-R女性ドライバーということで、もちろん私たちが見本になりながら、まずは安全第一でコーチングしています。しっかりステップを踏んでいっているという状況で、目標タイムを目指してやっていってもらっています」

第2戦 優勝:#87 松井孝允

「今回は両レースともスタートに合わせたクルマとタイヤの内圧にしていたので、そこしか勝負がないと思って、 (第2戦は)ちょっと無理やりだったところはありました。でも、どちらかというと阪口選手が避けてくれた部分もありましたし、追い抜く時に自分が少し止まりきれなかった部分も反省点としてはあります。今回はこの難しいコンディションに合わせ込んでくれたNTPのエンジニアの力が結構大きいなと感じているので、チームの皆さん、エンジニアさんに感謝したいです」