坪井 翔SHO TSUBOI
#39 CERUMO CRA
TOTAL POINTS : 189
RACE
REPORT
坪井 翔SHO TSUBOI
#39 CERUMO CRA
TOTAL POINTS : 189
山内 英輝HIDEKI YAMAUCHI
#45 NAVUL
TOTAL POINTS : 124
阪口 良平RYOHEI SAKAGUCHI
#72 アキランドレーシング
TOTAL POINTS : 88
堤 優威YUUI TSUTSUMI
#38 CERUMO CRA
TOTAL POINTS : 36
SF、GTチャンピオンの坪井翔が今季一番の接戦を制し全戦優勝達成
2024 インタープロトシリーズ POWERED by KeePer 第 7・8 戦が 12月 21 日(土)・22 日(日)に富士スピードウェイで開催された。SUPRAクラスではジェントルマンレースで#38 卜部治久(P.MU GR Supra GT4 EVO)が2連勝、プロフェッショナルレースでは今回も予選で総合トップタイムを記録した#17 坪井翔(HW GR Supra GT4 EVO)が2レースとも制して同クラス全戦優勝を飾った。
【ジェントルマンレース】
今回のSUPRAクラスには4台のGR Supra GT4 EVOが参戦し、ジェントルマンレースでは卜部が第2ラウンド以来の参戦を果たした。21日(土)のジェントルマン予選では、今季メキメキと腕を上げている#17 池田比呂志(HW GR Supra GT4 EVO)が好タイムを出していく。開始6分のところで1分49秒301をマークすると、セッション中盤には卜部と交互にクラストップタイムを塗り替えた。最終的に池田が1分48秒101までタイムを伸ばして、ポールポジションを獲得。2番手には0.058秒差で及ばなかった卜部がつけた。さらに3番手に#72 近藤保(アキランドGR Supra GT4 EVO)、4番手に#横井克一郎(NTP GR Supra GT4 EVO)が続き、全車が1秒以内にひしめく接戦の展開となった。
午後から行われた第7戦決勝レース。今回は寒いコンディションのレースということでフォーメーションラップが2周設けられた。各車ともスリックタイヤを装着してグリッドを離れたが、フォーメーションラップ中に雨が降り始め、次第に強くなっていく。ちょうど2周目の後半に差し掛かったところで赤旗が出されて、各車がグリッドに再整列。雨脚が弱まったところでセーフティカー先導のもとレースが始められた。
4周目に入ったところでグリーンフラッグが振られると、池田を先頭でTGRコーナーに突入していき、インタープロト車両1台をパスする走りをみせるが、5周目に入るとタイヤが温まってペースを上げてきた卜部が一気に順位を上げ、池田を逆転。そのままリードを広げていった。これに対して池田も必死に食らいつこうとしたが、今度は終盤に入って横井が追いつき、レース終盤に逆転を果たした。
レース後半は独走状態となった卜部が、インタープロト車両も追い抜いていく走りをみせて総合6位でチェッカーを受け、クラス2番手以下に21秒もの大差をつけて優勝した。2位には終盤に逆転した横井、3位には0.8秒差で池田が入った。近藤も2.2秒差の4位ということで、難しいコンディションで接戦のレースとなった。
翌22日の第8戦決勝は、朝から青空が広がりドライコンディションでレースが行われた。前日の公式予選で記録されたセカンドベストタイム順でグリッドが並べられ、卜部がクラスポールとなった。
12周で争われた今季最終戦は、序盤から卜部がリードを広げていくが途中から池田が食らいついていく。一時は両者の差が1.5秒となったが、後半に入ると池田が差を縮めてトップを伺った。それでも卜部は後半に入って池田を引き離していき、最終的に7.5秒のギャップを築いて優勝を飾った。終盤には2番手争いも接近して近藤が池田に迫ったが逆転には至らず。2位に池田、3位に近藤となった。
Driver’sVoice
第7戦・8戦優勝:#38 卜部治久(P.MU GR Supra GT4 EVO)
「第7戦は全体的にはとても安定していました。最初のフォーメーションラップで3速に入れてもホイールスピンをしていましたし、中断中に路面も乾いていったので、あの赤旗の判断は良かったと思います。セーフティカーランの途中からは、普段通りに加速できていましたし、『普通に走れるぞ!』と思って走りました。第8戦はドライでのレースになりましたが、久しぶりにSUPRAクラスに参戦ということで、途中飛び出しそうになる場面もありましたけど、無事にチェッカーを受けられました。タイヤが温まってきてからの運転のアジャストは、僕の方が経験が活きたのかなと思います。1年間ありがとうございました。楽しくレースができました」
【プロフェッショナルレース】
一方、プロレースには38号車に堤優威が乗り込んだほか、山内英輝が乗る45号車も車両を入れ替えて参戦。これまで坪井が圧倒的な強さをみせていたが、そのアドバンテージがなくなるのではないかと思われるほどの仕上がりを金曜日の練習走行でみせていた。
21日(土)の公式予選では、序盤からSUPRAクラスの車両が次々とタイムを更新。最終的に坪井がコースレコードを塗り替える1分44秒606をマークした総合トップタイムを記録するとともに、SUPRAクラスポールポジションを獲得した。これまではライバルに対して大きな差をつけていたが、今回は堤が好調な走りをみせて0.275秒差の2番手につけた。
「予選はCERUMO CRAの2台でワン・ツーを獲れたので、ひとまず安心しています。本来であれば1分44秒台前半のタイムは出せていたはずです。ライバルを考えると過去3大会と比べると今まで以上に警戒していましたが、予選の結果を受けて決勝もやはりこれまでのように楽には勝てないなと感じたので、燃えています」と坪井。決勝レースでは今季一番の接戦が期待された。
第7戦決勝では1周目から各車とも攻めの展開に持ち込んでいく。スタートでは坪井がトップを死守したが、2番手の堤がブレーキで止まりきれず少しオーバーランしたところを山内が抜いて2番手に浮上。堤、#72 阪口良平(アキランドGR Supra GT4 EVO)が続いていく。
2周目に入ると山内がオーバーテイクを仕掛けるが坪井が冷静に対処してクロスラインでトップを死守。その後も、1秒を切る間隔で緊迫したトップ争いが展開され、その後方に残る2台がつける状況となった。「今まで以上に余裕のないレースだった」という坪井だが、迫り来るライバルからポジションを守り抜いてクラストップチェッカー。2位には0.7秒差で山内、3位に1.2秒差で堤が入った。
第7戦の結果順にグリッドに再整列し、第8戦がスタート。1レース目の展開を警戒したか、坪井は1周目から懸命に後続を引き離しにかかる。最初こそ山内が食らいついていたが、その差は徐々に広がっていき6周目には1.6秒までギャップが広がった。一方、堤も山内を攻略しようと間隔を狭めていくが、追い抜くまでには至らない。
最終的に2.4秒まで差を広げた坪井がトップチェッカーをくぐり、今季の8戦すべてで勝利を飾った。2位に山内が入り、惜しくも勝利ならず。3位は堤となった。
Driver’sVoice
第7戦・8戦優勝:#17 坪井翔(HW GR Supra GT4 EVO)
「今年一番大変なレースでした。タイヤのウォームアップも悪く、序盤の3周目あたりまでとても遅くて抜かれてしまいましたが、上手くクロスラインを取ることが出来ました。レースとしてはバトルもできたので楽しかったです。ただ、結果的に2レース目は持ち味であるロングランの良さは発揮できたと思います」