2024 インタープロトシリーズ POWERED by KeePer 第 3・4 戦が 8 月 17 日(土)・18 日(日)に富士スピードウェイで開催され、SUPRAクラスはジェントルマン第3戦は#17 池田比呂志(HW GR Supra GT4 EVO)、第4戦は#38 卜部治久(P.MU GR Supra GT4 EVO)がそれぞれ優勝。プロフェッショナルでは#17 坪井翔(HW GR Supra GT4 EVO)が今大会でも2連勝を飾った。
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REPORT
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ジェントルマンは池田と卜部が勝利を分け合う。 プロクラスでは坪井が開幕4連勝
2024 インタープロトシリーズ POWERED by KeePer 第 3・4 戦が 8 月 17 日(土)・18 日(日)に富士スピードウェイで開催され、SUPRAクラスはジェントルマン第3戦は#17 池田比呂志(HW GR Supra GT4 EVO)、第4戦は#38 卜部治久(P.MU GR Supra GT4 EVO)がそれぞれ優勝。プロフェッショナルでは#17 坪井翔(HW GR Supra GT4 EVO)が今大会でも2連勝を飾った。
【ジェントルマンレース】
今回は4台がエントリーし、ジェントルマン・プロともに開幕ラウンドから顔ぶれが変わった中で、真夏のレースを迎えた。17日(土)朝のジェントルマン予選では、卜部がライバルを圧倒する速さを披露。1分49秒000を記録し、クラス2番手の池田に対して1.2秒の差をつけてポールポジションを獲得した。しかし、セッション中に走路外走行が複数回あったとして3グリッド降格のペナルティを受け、午後の第3戦決勝は池田を先頭にスタートが切られた。
TGRコーナーをトップで通過した池田が、2番手の#72 近藤保(アキランドGR Supra GT4 EVO)を徐々に引き離していく。これに対して、ペナルティで後方からのスタートとなった卜部が追い上げを開始し、5周目には2番手に浮上。そのまま池田の背後に迫っていき、6周目に逆転を果たした。同じ頃、近藤と#45 横井克一郎(NTP GR SUPRA GT4 EVO)の3番手争いも白熱し、横井が表彰台圏内に進出して後半戦に入った。
トップの卜部は一時3秒以上のリードを築き、今季初優勝に向けて盤石かと思われたが、11周目のパナソニック オートモーティブコーナーでスピンを喫してタイムロスし、その間に池田が前に出た。卜部もファイナルラップで必死に追いかけたが再逆転は叶わずチェッカーフラッグ。池田が今季初優勝を飾った。2位に卜部が続き、最後まで白熱した3位争いは横井が0.1秒差で逃げ切り表彰台争いを制した。
Driver’s Voice
第3戦優勝:#17 池田比呂志(HW GR Supra GT4 EVO)
「最後は卜部選手がスピンをされて逆転したという展開でしたが、表彰台の真ん中に上がれて嬉しいです。レースは先頭からスタートしましたが、すぐ卜部選手に追いつかれました。でも今日は勝つことができたので、明日もこの調子でトップを目指したいと思います」
18日(日)の第4戦は前日の予選で記録されたセカンドベストタイム順で整列し、卜部がポールポジションからスタートとなった。前日の第3戦では終盤にスピンを喫したが、そこでの反省点を踏まえて第4戦に向けて修正。その効果が発揮され、序盤から池田との差を広げていく。一方で3番手争いは横井と近藤のバトルとなり、1周目から熱戦を繰り広げるなかで横井が徐々にリードを築いていった。 中盤に入っても卜部はペースを緩めることなく走っていき、7周目には1分49秒958のファステストラップを記録。最終的に7.6秒ものリードを築き、今季初優勝を飾った。2位には池田、3位には横井が入った。
Driver’s Voice
第4戦優勝:#38 卜部治久(P.MU GR Supra GT4 EVO)
「今回は中山雄一選手が僕の先生になって、ドライビングスタイルでも新しいことにトライしたのですけど、土曜日はなかなかうまくいかず、予選で走路外走行があったり、決勝でもスピンしてしまいました。日曜日は少し修正して、全集中で12周を行きました。実はエアコンが効かないトラブルがあって土曜日はけっこうキツかったのですけど、チームも色々と対策をしてくれて、2レース目は楽しく走れました」
【プロフェッショナルレース】
金曜日の練習走行では接戦のトップ争いが予想されたプロクラス。そんななか、予選で輝く走りを見せたのが#17 坪井翔(HW GR Supra GT4 EVO)で、ライバルを圧倒。2番手の#45 山内英輝(NTP GR SUPRA GT4 EVO)に対して、1秒以上の差をつけただけでなく、IP車両よりも速い1分46秒604を叩き出し、総合トップタイムを記録した。2番手に山内、3番手に#38 中山雄一(P.MU GR Supra GT4 EVO)が続いたが、クラス2番手の山内は水曜日から現地入りしてマシンのセットアップを進めていたとのこと。前日の練習走行でも手応えを感じていただけに、この1秒差という結果にショックを隠しきれない様子だった。
ポールポジションの坪井は「前回、総合トップを狙っていましたがタイム的には届きませんでした。もちろん、今回も密かに狙っていたので嬉しいです。ただ、昨日までは山内選手、中山選手と差が少なくて『この3台のなかでトップを獲らないといけないという雰囲気で、正直余裕はなかったです」とコメント。「いつもと違う緊張感を持って予選に行きましたけど、終わってみたら1秒くらい差がありました。なぜここまで差がついたのか原因が分かりませんが、調子が良いのは間違いないのでポジティブに捉えたいです」と予選セッションを振り返った。
18日(日)の決勝レース。プロクラスは第3戦と第4戦を続けて行うためタイヤマネジメントも重要になってくるが、第4戦でトップを獲ることを重視して、今回も坪井、山内、中山のトップ3台は第3戦で無理に仕掛けることなくタイヤを温存させる戦略。第3戦では目立ったバトルがなく、坪井がそのままクラストップチェッカーを受けた。
2番手でチェッカーを受けたのは山内だったがスタート手順違反があったとして5秒加算のペナルティを受け、最終結果では中山が2位、#72 阪口良平(アキランドGR Supra GT4 EVO)が3位となった。
続く第4戦では、序盤から各車ともにプッシュを開始。そこで一歩リードしたのが坪井だった。3周目の時点で2.7秒の差をつけ独走状態に持ち込むと、ちょうど前方にIP車両の後方集団が目に入ってきた。「なんとか追いつきたい」と、坪井はさらにペースを上げていく。一方で2番手以降は、山内が阪口を抜いて3番手に浮上。中山に接近する展開となるが、終盤までこう着状態が続いた。
最後までIP車両を目指して攻め続けた坪井が、7.3秒後方まで迫る走りをみせてチェッカーフラッグ。今大会でも2連勝を飾った。2位には中山、3位に山内が続いた。
Driver’s Voice
第3戦・第4戦優勝:#17 坪井翔(HW GR Supra GT4 EVO)
「1レース目は後ろのみんなが様子を見ているのが分かって、こっちも様子を見て抑えていきました。『これは2レース目しか見ていないな』と思って、出来るだけタイヤに負担をかけないようにけっこうペースを落として走りました。2レース目は最初の2~3周でマージンを築きたかったので、そこでプッシュをしました。後半は差が縮まっていたので、結構面白かったです」