卜部 和久URABE KAZUHISA
#3 INGING MOTORSPORT
TOTAL POINTS : 22
RACE
REPORT
卜部 和久URABE KAZUHISA
#3 INGING MOTORSPORT
TOTAL POINTS : 22
福住 仁嶺NIREI FUKUZUMI
#37 K-Design
TOTAL POINTS : 17
佐々木 大樹DAIKI SASAKI
#88 TOMEI SPORTS
TOTAL POINTS : 12
ロニー・クインタレッリRONNIE QUINTARELLI
#16 TOMEI SPORTS
TOTAL POINTS : 10
2025年シーズンのインタープロト開幕。参戦2年目の卜部和久が、初のポール・トゥ・ウィンを達成!
2025 インタープロトシリーズ POWERED by KeePer 第 1・2 戦が 5月 10 日(土)・11 日(日)に、富士スピードウェイで開催された。第1戦はアクシデントの影響で赤旗終了となり、第2戦ではポールポジションスタートの#3 卜部和久(INGING MOTORSPORT)が初優勝を飾った。
今シーズンも12台がエントリーしたインタープロト。レギュラーでエントリーしている#32 小高一斗(NETZ NOVEL MIE)と#27 ジュリアーノ・アレジ(表参道メディカルクリニック)は他のレースに参加するため、今大会は欠場。代役として32号車には小林利徠斗、27号車には片岡龍也がスポットエントリーした。また今季はアキランドレーシングが3台体制となり、昨年はSUPRAクラスに参戦していた阪口良平が#61 ヨネタニアキランドIPSを駆り、12台で争われた。
【予選】
10日(土)の予選日は朝から雨模様となったが、プロフェッショナルレースの予選が始まる頃には雨量も落ち着き、各車ともコンディションの良いところを狙ってタイムアタックを敢行。そんななか、早速好タイムを記録したのが卜部。1分57秒397でトップに立った。 セッション中盤に入ると、路面コンディションの変化に対応するべく、何台かがピットインし、タイヤ交換や内圧の調整を実施し、終盤でのタイム更新を狙った。
その間、タイムを更新したのが、このレースがインタープロト初参戦となる#32 小林利徠斗(NETZ NOVEL MIE)。1分57秒197でクラストップに躍り出た。その後も、順調な走りをみせた小林が、初戦でいきなりのポールポジションを奪うかに思われたが、終了1分前というところで卜部が1分57秒100で、クラストップを奪還。さらに#96 阪口晴南(岡山トヨペット K-tunes)も、1分57秒158で2番手につけた。 小林も最終ラップでのタイム更新を狙ったが、自身のベストタイムを上回ることができず、チェッカーフラッグ。参戦2年目となる卜部が初のポールポジションを獲得した。 2番手には阪口、3番手には小林が続、昨年チャンピオンの#37 福住仁嶺(キーパー号)が4番手となった。
Driver’s Voice
ポールポジション:#3 卜部和久(INGING MOTORSPORT)
「めちゃくちゃ嬉しいです! 今週はエンジニアさんと色々なことを話し合えて、それで獲ることができたポールポジションだったと思います。今週はドライコンディションのみだったので、雨はぶっつけ本番でしたが、昨年雨の予選で失敗した反省点を今回活かすことができました。それがポールにつながったと思います。レインタイヤのピークグリップは1周しかありませんでしたが、それも踏まえて集中して走って、自分のパフォーマンスを出し切れました」
【決勝】
11日(日)の決勝レースは、例年通り1レース目が9周で争われ、ゴールした順位でグリッドに再整列。すぐに2レース目の決勝が9周で行われる。
15時30分から始まった第1戦のスタートではポールポジションの卜部が好ダッシュをみせた一方、2列目グリッドにいた小林と、#37 福住仁嶺(キーパー号)が、それぞれ順位を上げてTGRコーナーを通過した。その後方で、#96 阪口晴南(岡山トヨペット K-tunes)と#16 ロニー・クインタレッリ(ララパルーザ)、#44 山下健太(NAVUL)の3台が横並びになったところで、それぞれが絡むアクシデントが発生。山下の車両は2コーナー外側のタイヤバリヤにヒットし、阪口はマシンのフロント部分が大きく損傷し、ピットに戻ってきて戦線離脱となった。このアクシデントにより、赤旗が提示されてレース中断。コース設備の修復に時間を要するため、このま第1戦は終了。レース不成立となった。
なお、アクシデントにあったドライバーたちに怪我はなかった。
第1戦時のグリッド順に戻されて、16時10分に第2戦のスタート。走行不可能となった阪口と山下のグリッドは空き状態となり、IP車両10台でレースが行われた。
ここでもポールポジションの卜部が先行し、2番手に小林、3番手に福住が続くと、まずは2番手争いに注目が集まる。ドライコンディションになると思うようにペースが上がらなかったという小林だが、巧みな走りで昨年チャンピオンからポジションを守っていた。それでも2周目の最終セクターで隙をついて、福住が2番手に浮上すると、小林の後方にはクインタレッリ、#71 国本雄資(ダイワNアキランドIPS)が接近し、上位争いはさらに激化していった。
一方、9番手スタートの#88 佐々木大樹(Pastel Motorsport)もペース良く上位に近づき、1周目に#8 石川京侍(ルーニーダイワNアキランドIPS)を追い抜くと、そのまま小林を先頭とする3番手集団に追いつき、3周目のTGRコーナーで国本をパスして5番手に浮上した。 インタープロトでは経験豊富なドライバーたちから3番手を守っていた小林。その後も必死に逃げたいところだったが、4周目のメインストレートに入るところで、後続車がスリップストリームを使って接近し、TGRコーナー手前では、イン側から佐々木、小林、クインタレッリ、国本が4台横一線になるシーンがあった。 このバトルでは、一番イン側にいた佐々木が主導権を握り、一気にライバルをオーバーテイクして3番手に浮上。クインタレッリ、国本、小林の順となった。そこに#55 牧野任祐(人馬一体ドライビングアカデミーも小林を攻略にかかり、何度かサイドバイサイドのバトルを仕掛けるも、インタープロト初戦とは思えない冷静な判断で、小林がポジションをキープした。 その後ろでは、片岡と石川が接近戦を繰り広げていたが、ペースを掴んだ片岡が前を追いかけ、レース終盤には石川をオーバーテイクし8番手に上がった。
後続のバトルを尻目にトップを独走していた卜部。3周目の段階で2.2秒のリードを築いていたが、2番手に浮上した福住がファステストラップを塗り替える走りでギャップを縮めていった。卜部も後方を意識しながらのレース終盤となったが、最後までミスのない走りでポジションを守り切り、インタープロト初優勝を飾るトップチェッカーを受けた。2位には福住が入り、昨年開幕戦から続いていた連勝記録は8でストップ。3位には佐々木が表彰台の一角と手にした。
Driver’s Voice
第2戦優勝:#3 卜部和久(INGING MOTORSPORT)
「決勝でも優勝できてホッとしています。昨年は、速さはあったのですがなかなか結果に結びつかないレースが続いていたので、今年はなんとしてもリザルトに残るレースがしたいなと思っていました。レースを振り返ると、決してペースがあったわけではなく、後半はタイヤがキツくなりましたし、バックミラーには福住選手が見えていてプレッシャーになりましたが、自分の走りに集中しました。ライバルと比べてペースが良いわけではないので、次戦に向けてそこを良くしていきたいです」
第2戦2位:#37 福住仁嶺(キーパー号)
「予選4位からのスタートで、小林選手とのバトルでは僕の方がブレーキで突っ込めなかったところもありますし、(予選が雨だった影響で)ニュータイヤでのスタートだったので、グリップが高い前半で小林選手を抜くのに時間がかかったことで、前と離れてしまいました。2番手に上がってから必死に卜部選手を追いかけましたが、彼のペースも速かったので、仕方ないのかなというところもあります。昨年はトップに入れば自力で逃げ切れるペースはありましたが、今年は後ろにつかれると引き離すのが難しいなという感じです。そこは、いち早く昨年みたいな状態に持っていきたいなと思います」
第2戦3位:#88 佐々木大樹(Pastel Motorsport)
「雨の予選で失敗してしまったのですが、ドライのペースは練習走行の段階から自信があったので、その速さを発揮できました。バトルに関しては、抜くタイミングも良かったと思います。実質7番手のポジションからスタートして、順位を上げていくことができました。ストレートで小林選手とロニー選手が争っているところを、うまくスペースを突いて抜けたので、本当に流れ良く順位を上げられたのが大きかったです」