IPS GEN RD5-6 RACE REPORT

2020インタープロトシリーズ ジェントルマンクラス 第2大会レポート

末長一範、寺川和紘が勝利を分け合う

20020 インタープロトシリーズpowered by KeePerの第3大会の第3大会が11月23日(月・祝)に富士スピードウェイで開催され、ジェントルマンレースのエキスパートクラスは第5戦で#96 末長一範(岡山トヨペット K-tunes)が、第6戦で#55 寺川和紘(人馬一体ドライビングアカデミー)がそれぞれ優勝を飾った。

7月末の鈴鹿大会から約3ヶ月のインターバルを挟んだ第3大会は、再び富士スピードウェイに舞台を移しての開催。今回は観客を動員(パドックへの一般入場は禁止)してレースを開催。またスケジュールも1日で予選と決勝2レースを実施する方式で行われた。

午前8時から15分間のフリー走行を経て午前8時55分から始まった公式予選。上位は1分50秒台のタイムを記録して、これから本格的にタイムアタックに入ろうというところで#7 とおる君(J-Gear7とおる君)がTGRコーナーでクラッシュしてしまい、セッションは赤旗中断となった。幸い、とおる君に怪我はなかったが、マシンの修復が叶わない状況で、決勝出走は断念することとなった。

残り10分でセッションが再開されると、寺川が好アタックを披露。1分47秒217でトップに立つと、翌周には1分46秒851までタイムを詰めてライバルとの差を広げた。

寺川が初のポールポジションを獲得するかに思われたが、最後にエキスパートクラスの#44 山口達雄(NTP RACING IPS)が0.089秒逆転し総合のポールポジションを決定。寺川は惜しくもIP車両2番手となったが、ジェントルマンクラスのトップからレースのスタートを切ることとなった。

決勝レースは11時55分から、まず第5戦が6周で行われた。IP車両ではとおる君を除く9台がグリッドに整列したが、フォーメーションラップに向かう際に#88 八木常治(Pastel Motorsport)がグリッドを離れることができず、急きょピットスタートとなった。

ローリングスタートでレースが開始されると、総合2番手につける寺川が1周目から果敢に山口を攻め立てていく。しかし、2周目のコカ•コーラコーナーを立ち上がったところで寺川が進路変更をしようとした際に、総合3番手につけていた#32 永井秀貴(NETZ NOVEL MIE)と接触。この影響で寺川はスピンを喫して大きく後退、永井はマシンにダメージを負って戦線離脱を余儀なくされた。これでジェントルマンクラスのトップには末長が浮上。終盤はエキスパートクラスの#37 大蔵峰樹(キーパー号)に迫られるも、なんとかポジションを守り抜き総合2位でフィニッシュ。今季初の参加で見事クラス優勝を飾った。クラス2位には#8 けんたろ(J-Gear8 T-Japan)、3位には寺川が続いた。

プロフェッショナルレースのように第5戦到着順ですぐにグリッド整列が行われ、第6戦がスタート。ここで際立った走りを見せたのが、1レース目の序盤で後退してしまった寺川。2レース目は総合6番手からのスタートとなったが、2周目にけんたろをパスすると、さらに前の集団にも食らいついていき、6周目に末長も捉えてクラストップに浮上した。一方、後方では八木がトラブルによりTGRコーナーを立ち上がったところでマシンを止めてしまい、このレースはチェッカーを受けることができなかった。

第5戦での遅れを取り戻す快走をみせた寺川が最終的に総合3番手まで挽回し、第2戦以来となるクラス優勝を果たした。クラス2位には末長、3位にはけんたろが続いた。

Driver’s Voice

#55 寺川和紘(人馬一体ドライビングアカデミー)

「今回は1レース目で永井選手に迷惑をかけてしまいました。100Rでイン側に入っていった時に永井選手がそこにいたのを捉えきれていませんでした。そのあたりの視野を広げていければ、もっと良いレースができるのかなと思います。悔しさでもあり、またひとつ経験になりました。今回は危なくない範囲で攻めるという目標を持ってやってみましたが、それを少しでも達成できたという部分で、次に向けて自信になったなと思います。今シーズンはもう1大会残っていますが、最後はポールポジションを獲得して、2レースとも1位を獲りたいと思っています」