福住仁嶺、ポール・トゥ・ウィンで6連勝.3度目のシリーズチャンピオンに王手をかける
2024 インタープロトシリーズ POWERED by KeePer 第 5・6 戦が 10 月 5 日(土)・6 日(日)に富士スピードウェイで開催され、雨の予選でポールポジションを獲得した#37 福住仁嶺(キーパー号)が2レースともトップチェッカーを受け、開幕から6連勝を達成。自身3度目となるシリーズチャンピオンに王手をかけた。
(詳細レポートは後日公開)
5日(土)の予選は雨模様となり、各車がウエットタイヤを装着してコースイン。前半は小雨だったが、後半にかけて雨量が若干増えるなど、路面状況が目まぐるしく変わるセッションとなった。その中で福住が1分59秒240をマークし、#44 山下健太(NAVUL)に0.240秒の差をつけて今シーズン初ポールポジションを獲得した。
6日(日)も午前中は雨が降っていたが、午後に入ってから天候が回復し、ドライコンディションで第6戦がスタートした。ポールポジションの福住は好スタートを決めて1周目をトップで終えると、その後も背後から迫ってくる山下や#96 阪口晴南(岡山トヨペットK-tunes)を振り切りながら周回を重ねていった。
結局、トップ3の順位は入れ替わることなくチェッカーフラッグが振られ、福住が1レース目を優勝。2位に山下、3位に阪口がつけた。
第5戦の結果順にグリッドに再整列し、第6戦がスタート。ここでも福住がトップを守ってTGRコーナーを通過するが、コース後半で間合い詰めた山下が最終のパナソニック オートモーティブコーナーでイン側から仕掛けにいった。ただ、福住も冷静に対応し、相手にチャンスを与えなかった。
そのままトップ争いがこう着している間に、後方では#27 ジュリアーノ・アレジ(表参道メディカルクリニック)、#88 佐々木大樹( Pastel Motorsport)、#3 卜部和久(INGING MOTORSPORT)による5番手争いが激化。4周目に入ったところで卜部が集団から抜け出すと、アレジと佐々木のバトルに#32 小高一斗(NETZ NOVEL MIE)、#55 牧野任祐(人馬一体ドライビングアカデミー)、#7 川合孝汰(KIプロモート)も加わり、5台による熱戦が繰り広げられた。一時は4台横並びでTGRコーナーに進入していくほど手に汗を握る接近戦となり、最終的には小高がバトルを制して6番手を手に入れた。
結局、第5戦同様にスタートから一度もトップを譲らない安定した走りをみせた福住が第6戦も制し、破竹の6連勝をマーク。2位山下、3位阪口と2レース目も同じ顔ぶれでトップ3を分け合った。
福住が乗る37号車は、午前に行われたジェントルマンレースの第6戦でトラブルが原因でマシンのフロント部分が破損するアクシデントに見舞われたが、チームが懸命に修復。その努力を形にする完勝劇を披露した。
これで福住は125ポイントに伸ばし、2番手の山下との差を35ポイントに広げ、早ければ次大会の1レース目でチャンピオンを決める可能性が出てきた。
また5台がエントリーしたSUPRAクラスでは、今回も予選総合トップタイムを記録した#17 坪井翔(HW GR Supra GT4 EVO)が、スタートから安定したペースで逃げ切り、こちらも6連勝をマーク。インタープロトシリーズ2度目の参戦となった#38 大湯都史樹(2W Zoomies GR Supra GT4 EVO)がポジションをひとつ上げて2戦とも2位フィニッシュを果たした。3位には今回初参戦となった#51 アフィック・ヤジッド(和歌山トヨタ GR Supra GT4 EVO)が第6戦で#45 山内英輝(NTP GR Supra GT4 EVO)とのバトルを制し、第6戦で3位表彰台に上がった。2台が参戦したCCS-Rクラスは、初参戦の#39 山田遼(P.MU RACING CCS-R)が2連勝を飾った。
シーズン最終戦となる第7・8戦は12月21日(土)・22日(日)に開催される。
IPS 第5・6戦 優勝:#37 福住仁嶺(キーパー号)
「予選では雨の状況も変わりつつあったので、タイヤが十分に温まらないままセッションが終わってしまうリスクも考え、タイムアタックするタイミングを調整しました。インタープロトのウエットタイヤは非常に難しく、雨量によってクルマのバランスやタイヤの状況が大きく変わります。うまく予選で合わせ切れたのが良かったです。決勝に関しては、いつもだとスタートしてすぐは前に付いていくのがやっとという感じだったので、山下選手に抜かれるかなと思っていましたが、なんとかトップを守ることができました。基本的に最初から最後まで良いペースで走ることができて、2回勝てて良かったです。朝のジェントルマンレースでクルマにダメージを負ってしまったのですが、チームが一生懸命クルマを直してくれたので、感謝しています。今は調子が良いですけど、苦しい時もありました。その中でチームが頑張ってくれて今の結果があるので、ここまま全勝できるように頑張ります」